解放感のある空間にもデメリットがある

注文住宅は解放感のある空間を作ることができて、魅力的なことです。狭い部屋がいくつか並んでいることよりも、風通しも良くなり、家族のコミュニケーションを取りやすくなるため、快適に過ごすことができます。

しかし解放感のある空間にもデメリットがいくつかあります。例えば家族の話声などが伝わりやすいため、電話等で家族の話声が先方に伝わります。今は携帯電話が普及していますので、場所を変えて話をすればよいのですが、解放感のある空間にいつも大勢がいることになると、そういったこともデメリットになります。

またキッチンもオープンなものになり、解放感のある空間となると、料理の臭い等が絶えず部屋に臭ってきます。料理や食事とその他の生活は分けて過ごしたい場合には、料理の臭いがいつもしている空間ではデメリットとなってしまいます。どういった目的で解放感のある空間にしたのかがしっかりとしている場合には、デメリットになりません。たとえば子供がまだ小さいので、絶えず目が行き届いたところで遊ばせたいため、広い空間が必要だという場合には、デメリットではないのです。

しかし、子供も大きくなって、独立型の部屋を望む頃には、リビングに広さを求めすぎても合わないことになってきます。大きくなってもコミュニケーションをよくとり、家族の様子や体調が伝わりやすいのは、家族が集う部屋が確保されていることがあげられます。

広い空間にきちんとした意味がある場合には、デメリットになりませんが、注文住宅では風通しが良く、広い部屋が必要だと決めつけて設計を依頼すると、生活をしていくうえで住みにくくなったり、デメリットとして見えてくる点も出てきます。注文住宅で間取りを考える際には、今必要な間取りを優先し、何年か先にリフォームすることが可能ならばリフォームしやすいつくりにしておくことも必要なことになります。

あまり奇抜なことをしてしまうと、普通に生活をする際に支障が出るようになりますので、気をつけます。広い部屋に日頃あまり人がいない場合などは、一部屋に多くの光熱費をかけることになりますので、こういった場合にもデメリットになります。建築を依頼する家族の毎日をよく考慮に入れて、解放感のある空間を広くとるのか、そうでない間取りにするのかをよく検討することが必要なことです。毎日を快適に過ごせることが最も大切なことになります。また生活に負担が多く生じないことも考慮に入れて考えるようにします。